理学療法(PT)
理学療法ってなに?
私たちは運動機能回復の専門家として、「もう一度自分の足で歩きたい、家に帰って好きな事をしたい」など、患者様のさまざまな希望を実現できるよう、共に寄り添いサポートしたいと考えています。
機能や能力を失うことはつらい事ですが、それらの回復を最大限に引き出せるよう、最善の運動メニューを共に考え、実行したいと思っています。 機能回復とは一度失った不十分な状態からの再学習と考えることができます。
運動学習は五感を刺激し統合することにより、もたらされると考えます。欠けた能力を他の能力で補うことにより、再び以前と同じ能力を回復することが最終的な目的です。
そのためには以下の事が大切です。
1)注意の集中
皆様が自らの五感・能力に集中する環境を作ることが大切で、そこから得られる情報を再統合することにより能力を再獲得しやすくなります。そのため、治療中における注意の集中は特に重要であります。加えて、ゆっくりとした呼吸法も大切です。
2)手指・足趾機能回復の重要性
指体操、ビー玉、クルミなどのさまざまな物品を使って、手指、足趾機能改善の工夫をしています。これらは思考的作業に大切な前頭連合野を刺激させます。マッサージなどお互いに触れ合うことは大切な行為と考えています。脳内からオキシトシンと言う安心な感じを与えるホルモンが出ていることが分かっています。
3)自主性の尊重について
基本的にはセラピストから患者様に運動を強要せず、適切な運動学習が行えるよう話し合いながら運動に取り組みます。
最近の取組としては、ロボットリハビリテーションの分野にも力をいれております。令和元年5月にウォークエイド(歩行神経筋電気刺激装置)を導入、平成30年6月にウェルウォーク(歩行支援ロボット)を導入、平成29年6月にはHonda歩行アシストを導入しております。二足起立歩行は、人類に課せられた課題であり、人間の尊厳にとって重要な事です。呼吸機能や思考にも影響します。歩くことで視野が高く広くなり、大きな空間を占め、想像力も発達します。
歩くための運動学習を最大限に引き出す方法として、3つの要素をクリアしたトレーニングが重要であります。
1)大きい負荷での運動、重力に抗して行う運動
2)なるべく多く地面に接地する機会を提供する
3)欠けた機能に対応する練習の再プログラミングが大切です。
ロボットリハビリテーションの活用にて3要素を取り入れた、効果的な歩行再獲得を目指しています。
藤原医師のご指導を受け、平成30年度には、デュアルタスク訓練を取り入れ、応用的な日常生活を獲得するため、飛び石訓練法などを実施し、バランス機能の向上を認めております。令和元年度のテーマとして24時間のトータルリハビリテーションを目的に、リハビリテーション以外の時間の有効な使い方を患者様へ提示できるよう、自主トレーニングの充実を図っております。住み慣れた地域で再び生活できるよう、さらに新しいアプローチを取り入れ、患者様に頼られる理学療法士を目指しております。 2019.6.1
運動療法
患者様とセラピストが1対1で行います。関節の動きや筋力、バランスの訓練や歩く練習を行います。患者様それぞれの障害に応じて目標を設定し、運動の種類や方法を考えます。また、退院後の生活環境に合わせた動作の練習も併せて行います。
レッドコード
レッドコードとは、運動器系疾患・神経系疾患に対する治療エクササイズや、スポーツアスリートなどに用いられるトレーニングを可能にする機器・治療法のことです。痛みの軽減・血流の改善・リラクゼーション・エクササイズなど、様々な治療に用いられます。
超音波療法
リハビリテーション分野やスポーツ分野で最も利用されている物理療法の一つです。エネルギーを深部に到達させ、温熱することにより、損傷を受けた深部組織(筋・靭帯・軟部組織)を治療します。
低周波療法
電流を体に流し、その刺激により疼痛緩和や筋収縮を目的とした治療法です。片麻痺患者の肩関節亜脱臼に対して肩関節周囲の筋力を強化し、間接的に症状を緩和したり、麻痺やギブス固定などによる廃用性筋委縮に対する筋力強化に使用されます。また、手術後の疼痛の緩和にも用いることができます。
Copyright© AKO CENTRAL HOSPITAL All Rights Reserved.
TOP